CFA Ethics (Level1, 2) ポイントまとめ その3

前回の続きです。(CFA Ethical and professional standards の論点まとめ)
主にⅣ Duties to Employers 、V Investment Analysis他、Ⅵ Conflicts of interests のポイントをまとめています。

Ⅳ Duties to Employers

主にこの単元では、Candidates, Membersとして現在使える雇用主・会社に対する義務の記載があるものです。あまり、日本のサラリーマンが学んでいて違和感の大きいところはないと思われます。

Ⅳ(A)Loyality
主に、会社に対して裏切るような行為の禁止事項のポイントがまとめられております。
・会社を辞める前に顧客にコンタクトを取り、切り替え等を促すのは、禁止。
(ただし、名簿記録等を持ち出さず、転職後に、記憶ベースでコンタクトを取りに行くのはOK。但し、会社と別途競業禁止契約を結んでいた場合はこの内容に違反しないことが必要)

・会社の記録(紙・電子媒体)を会社の許可なしに持ち出し、使用してはだめ。会社で利用していたモデルの利用なども同様。

・会社の機密情報の漏洩はいけないものの、勤め先が資本市場の健全性を脅かす恐れがある行為をしているなど、当局等への内部告発は例外。

Ⅳ(B) Additional Compensation Arrangements
Memberが追加的な報酬を顧客から直接得る際などの規程です。

Memberが運用者であったケースを想定して、運用がうまくいった際に、投資家から運用チームに個別のインセンティブ(例えば、目標運用利回りを超過して収益を得られたら、その何%を払う、、など)を別途、支払います、と申し出があった場合どのようにすればよろしいでしょうか。

ここでは、会社にWritten consent(書面上での同意)を事前にとるべし、としています。

Ⅳ(C) Responsibilities of Supervisors
チームを持つマネージャーの責任を記載する項ですね。自分が従えるチームメンバーへの管理責任があります、といった主旨です。

このⅣ(C)は個別で問われるというよりも、レベル1では、これはStandardのどの規程に対する違反でしょうか??と問われた際に、他の何か(例えば、I(D)のMisconduct)とⅣ(C)だ、といったように、他の項との合わせ技で問われることが多いような気がいたしました。

 

Ⅴ Investment Analysis, Recommendation, and Actions

Ⅴ(A) Diligence and Reasonable basis

この項もあまり、一般の人の目線と大きく違うようなところはありません。自身の投資判断・分析に関して手抜きをするな、といった内容です。
ひょんな噂話を立ち聞きして、そのまま投資判断を変えてしまうとか、他の業者のものをそのままパクってしまうなどはこちらの項に違反します。

Ⅴ(B) Communication with Clients and Prospective Clients
あんまり、この項目だけで特筆すべきところはありません。

Ⅴ(C) Record Retention
・現地での法律がなければ、Standardは最低7年間の記録保管を推奨しています。

Ⅵ Conflict of Interest

「利益相反」を戒める、未然に防ぐ、そのための項ですね。

あまり、日本では利益相反の概念自体が少なくとも一般の人まで根付いていない感じがしています。正直、私は会社に入るまで聞いたこともなかったし、最初にこの言葉を聞いたときもピンとこなかったことを思い出します・・・。

日本の金融機関で分かりやすい例としては、販売会社(証券会社)が顧客の利益(純資産拡大=儲かる)に関わらず、商品提供会社(AM)の支払手数料の高い商品ばかりを勧める、ですとか、グループ利益を優先しグループ内のAM会社の商品ばかりの取り扱いをしてお勧めする、(野村だったら野村AM、みずほ銀行だったらAMOne)などとか、そういったのは利益相反の恐れがあるとして当局から指摘されたことがあります(つい最近のお話)。

簡単にいえば、金融機関(詳しい)と個人(詳しくない)間の情報の非対称性を利用して、顧客にとって最善を装い提示しているけど、本当は顧客の最善より自身を優先している提案をしていないか??ってことですね。

Ⅵ(A) Disclosure of Conflicts
利益相反となりそうな事項は開示すべし、という項です。

例えば、顧客に対し、投資判断を含むようなリサーチ資料を提供する場合、その会社がその株式を保有していた、とか、実は常に当社でIPOを行っている取引先です、などきちんと開示せよ、ということですね。(証券会社の立場を想像すれば、こういった大口取引先、かつこれからその株を個人に売っていこうという段階で、なかなかSell の投資判断を発表するのは難しいことが容易に想像できます。投資家側としてはそういった点を割り引いて判断せよ、ということです。)

顧客が全ての事項も踏まえて、公平・客観的な目線で判断するため、重要なルールです。当然ですが、リサーチ資料に限りません。

Ⅵ(B) Priority of Transaction
顧客の取引を優先すべし、です。Standardでは企業に対して、顧客との利益相反を回避すべく、IPOへの参加や個人的な取引への制限を企業内ルールとして設けることを推奨しています。

Ⅵ(C) Referral Fees
Referral fee(紹介料)を貰っている場合は、顧客や見込み客などに対し、その内容をきちんと開示すること。

やぎのすけがメモした単語

noncompete agreement 競合禁止契約
whistleblowing 内部告発

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA